種類 | 猫 |
年齢 | 全年齢 |
診療科目 | 泌尿器科 |
症状 | 腎臓病 |
ふじわら動物病院
院長の藤原光宏です。(プロフィールはこちら)
猫ちゃんの口臭が気になるという相談をうけることがありますが、
口臭の原因として
・腎臓病
・歯石が溜まっている
・口の中の腫瘍
などの可能性が場合があります。
今回は、その中の1つ、
口臭の原因が腎臓病である場合について、解説していこうと思います。
腎臓病が原因で口臭がしてしまう理由の1つに、
通常であれば腎臓で処理をして尿として排出していたはずの老廃物が、
腎臓機能低下により体内に蓄積してしまった結果、口臭がするようになる。
と言われています。
腎臓病は症状が進行していても、なかなか見た目に変化が表れてこないため
気づかない飼い主様が多い病気です。
そのため、異常に気付いた時には、腎臓病がかなり進行しており
腎臓がほとんど機能していない状態という事も・・・
特に猫ちゃんは敵に弱った姿を見られまいと、
症状を隠す傾向にありますので、猫ちゃんの飼い主様は特に注意が必要になります。
■腎臓病になると現れる症状
以前の記事(【現役獣医が解説】猫の腎臓病(腎不全)とは)でもお伝えしていますが、腎臓病になると
↓ のような症状が見られます。
1.食欲がない
2.よく水を飲む
3.嘔吐・下痢をする
4.元気がない
5.痩せてきた
6.尿の回数が異常に増えた
7.排尿が回数が明らかに減った
8.毛づやが悪くなった
9.体重の減少
10.息が臭い
11.弱っている
12.動くことが少なくなった
13.睡眠量が増えた
猫ちゃんの口が臭い、口臭がするというのは、
腎臓病で見られるサインの1つです。
上記の中でも、1と2は腎臓病の比較的初期の段階からよく見られる症状です。
おかしいな?! と思った時にはすぐに動物病院へ相談に行くのと、
定期的な健康診断をすることで、見た目にはわからない異常を早期に察知することが大切になります。
腎臓は1度機能が損なわれると、再生しない臓器です。
大切に使ってあげるのと、異常を早期発見できるように健康診断は年に1回は行いましょうね。
■腎臓病になった猫ちゃんの口臭の特徴
尿毒症性口臭という独特の口臭を発します。
アンモニア臭のような不快な臭いが特徴です。
口臭以外にも、上記であげた1~12の症状が複合的に出ていることが多いです。
日ごろから猫ちゃんとお家でこまめなスキンシップをすることが、
異常を感知する第一歩になります。
口臭がする = 腎臓病
というわけではなく、
他にも口臭の原因として
・歯石の付着
・ニオイのきついものを食べた
・口の中の腫瘍
など様々原因は考えられます。
■猫ちゃんの口臭への対策について
最近では、ペットの口臭を防ぐために
・口臭を抑える食べ物
・スプレー
・おやつ
・サプリ
など色々販売されていますが、
こういった製品は一時的に口臭が改善したとしても
根本的な原因の改善にはなりません。
猫ちゃんの口臭の原因が腎臓病だったという時もそうです。
腎臓病には、腎臓病の対策が必要です。
まずは口臭の原因がなんなのかを特定することが大切ですね。
異常を感じたらまずは電話でもいいので動物病院へ相談してみてください。
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